2018年4月11日水曜日

化けの皮が剥がれつつある魔法使いに制裁を!


本日も、疑惑の総合商社と言い切っても構わない状況に追い込まれているLongfin (LFIN) の取引が再開されることはありませんでした。


取引停止状態のオプションの取り扱いについて調べているんですけど、メールで質問してその返事を待っていたりの状況なので、もう少しまとまってからまとめてみようかと思っています。


そんなわけで本日も動きのなかったLFINですが、当然渦中の企業なのでちょこちょこニュース記事は配信されており、新しくプレスリリースも出されていたんですが、大した内容でもなさそうだったので、今日はBloombergから配信されていた面白そうな記事を見ておこうと思います。


SECは、フィンテック企業と魔法使いのCEOを、楽勝で打ち破った(Bloombergより)

当局は、Longfinが虚偽を公表したと示す必要はなく、インサイダーが未登録の株式を違法に売却したと示すだけで良かった

株式詐欺を行うには実に簡単な方法がある。会社を設立し、上場し、株式のほとんどを支配しながら、「癌の治癒法を発見した」みたいなニュースを発表すれば、人々は興奮し、株価は上がり、急騰価格で大量の株を売り抜け、カリブのリゾートに行けばよいのだ。これは簡単で人気の詐欺であるが、この手順には重大な弱点がある。上場企業の主要株主として株式を売却する場合、一般に登録済み株式の公募を行い、買い手に対し目論見書を送付しなければならないという点だ。目論見書には多くの開示および財務諸表の監査が必要であり、SEC(米国証券取引委員会)によって審査される可能性もあるものなのである。


目論見書の詳細部分は突破したとしても、より単純な問題がある。投資家に対し、同時に、(1) 癌の治癒法を発見したこと、(2) 大量の株式を売却していること、を報告した場合、少し不審に思われることだろう。お前はなぜ今株を売っているんだ?


なので、SECや投資家の注目を集めずにこの詐欺を実行したいのであれば、登録済み株式の提供をしないことが、ひどく魅惑的に映るであろう。そこで、あなたがその企業の関係者であることを知らない証券会社を見つけ、取引所で自身の株式をひっそり売却する、あるいは、関係者ではないふりをしながらあなたの株を売ってくれる友人を見つけるのだ。もちろんこれは違法だが、現金化してカリブのリゾートへ行くチャンスを増やしてくれるのである。


以前にも述べた通り、Longfinは、あやふやなフィンテック関連っぽい企業なのであるが、上場し、ほぼ即座にZidduというさらによりあやふやなブロックチェーン関連っぽい企業を買収したと発表し、一時、時価総額60億ドルになるまで、株価が急騰していた。Longfinのの創設者兼CEOは、この目論見書において、「金融の魔法使い」と記述されていたが、魔法使いというのは実在しないということを知っておくことは、恐らく有用であろう。企業が自社のCEOを魔法使いなどと記述している場合、一体他に本物のことなどあるだろうか?


ふむ、ともかく、SECは金曜、「LongfinのCEO、その他の関係者3名による、同社の株式の違法な取引と売却による取引利益2700万ドル以上の凍結命令を受け取った」。 SECの訴状には、LongfinとZidduのビジネスに関して、懐疑的な表現がされている:

Longfinの買収以前は、Ziddu.comのウェブサイトには確認される価値は存在しなかった。このウェブサイトは収益をもたらさず、Longfinはいかなる物理的な施設、従業員、市場流通システム、および生産技術も取得していない。この買収により、LongfinはZidduのウェブサイトと商号を使用する権利のみを取得した。買収日現在、Longfinに割り当てられたZiddu.comの価値は0である。

しかし、SECがLongfinおよびZidduのビジネスについてどのように考えるかは、大した話でもないのである。SECは、Longfinが、投資家に対してそのビジネス内容について欺いていると非難しているわけではない――そして、公平を期すために述べておくと、Longfinのプレスリリースでは、そのビジネスに関して、それ程多くの反証可能な話を出してはいなかったのである。そうではなく、この訴えは、純粋に、未登録株式の売却についてのものであるのだ: Longfinの複数のインサイダー(上場に携わった証券会社、魔法使いである設立者の関係者など)が、本来登録されていなくてはならない株式を、未登録取引で売却したとして非難されているのである。ここでのSECの仕事は単純である:投資家が騙されただとか、Longfinが嘘をついたことを証明する必要はない;インサイダーが違法に株式を売っていることを示すだけで良いのである。


多くの仮想通貨の擁護者は、古いスタイルのSECのルールがイノベーションを塞ぎ止めている、手続きや、お役所仕事が多すぎる、と考えている。そしてそれは完全に間違っているわけではない;ルールは、時に複雑でやっかいなものになる可能性はあるだろう。しかし、今ここで見てきた通り、投資家の保護に役立つこともあるのだ。特に、ブロックチェーンのような多くの噂や期待感が渦巻く新しいエリアでは、主催者が実際に自身の発言を信じているのかどうか、または投資家が虚偽の主張によって買ったのかそれとも一般的な楽観主義のために買ったかどうかを判断するのが難しく、詐欺を証明することは困難である。しかし、登録要件は、不正行為を証明することなく不正行為を阻止する良い方法であり、規制当局に不正行為を証明するよう求めるのではなく、主催者に正直さを示すよう強制するための良いやり方といえよう。

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まぁ面白い記事でしたが、割と新しい話はなく単なる一般論、特に得られるものもありませんでした。

目論見書で自分のことを「金融の魔法使い(ファイナンシャル・ウィザード)」と称していたというのには、さすがの鉄仮面の私も思わず笑みがこぼれてしまいましたけどね。


結論としては変わらず、駄目だこいつ…早くなんとかしないと…ということで、取引再開ぃーー!!はやくきてくれーーー!!!!



さて、LFINやオプションがどうなるかにかかずらわれてすっかり取引がご無沙汰になっているのですが、あまりに取引の話題がないので、少しだけ見ておきましょう。


米国市場は全体的に好調、私のTZAポジションは、ヤバイ状況になっています。

引け時点のTZAオプション板

絶妙に、保有している保険のプットに値が付く程ではないけれど、コールの価値がぼろぼろに崩れるぐらいの状況で、まさに最悪です(まぁ、普通に動けばそうなるようなポジション取りであったので、悪いのはそういう形を作った自分なんですが)。


うーん、政局も少し落ち着いた感がありますし、ちょっともう下落期待は厳しいかな?

まぁ幸い来週まで時間はあるので、しばらく粘ろうかと思います。


あとは、いつの間にかSpotify (SPOT) のオプション取引が始まっていたのも目に付きましたね。

引け時点のSPOTオプション板

昨日は見てませんでしたが、建玉も既に入っていますしそもそも前日比の値動きがもう付いていますし、多分昨日から始まっていた感じです。

IPOから1週間と経たずオプション取引開始、やっぱり大型株は早いですね。


ただ、即週1オプションが扱われ始めたDropbox (DBX) と違い、株価が高くて出来高がDBXより小さいからか、SPOTの方は月1オプションのみです。

これも、活況が続けばその内週1オプションが始まるかもしれませんね。


・・・っていうか、SPOTは必ず落ちると思っていたのに、意外と伸びてますねぇ!

https://www.google.com/search?q=NYSE:SPOTより

うーん、それでも私はやっぱりSPOTはその内落ちていく気がするので、プットを買いたくなりますが、特に根拠もないですし、あえてエントリーするほどのものでもない(何となくの印象だけで飛びつくのはWTWなどで良くないと学んだばかりですし)かもしれません。


まぁ、しばらくは、LFIN、TZA、あとはMDXGとPTIの各保有ポジションに注意していく感じでいいかな、って気がしています。


とりあえずやっぱりLFINですね。


明日は、何も動きがなくても、また新しく出ていたプレスリリースか、面白そうなニュースがあればそちらを見てみようかと思います。


早く取引始まってちょんまげ~。

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