2018年4月30日月曜日

配当が株価に与える影響


前回の記事で触れた、Investopediaの配当に関する記事を、早速読んでみようかと思います。

まだ詳しく読んでませんが、割と面白そうな内容な感じがしますね。

どんなお話でしょうか。



配当が株価に与える影響(Investopeidaより)

配当は、様々な面で株価に影響を与え得る。配当実績がその株の人気に対して主だった役割を果たしている一方、配当の発表と支払いも、市場価格に特定のかつ予測可能な影響を持つ。


配当再投資の生み出す利益の将来性が、投資家に対し、株を購入して保有し続けることへの奨励になっているのは当然である。この動機づけは純粋に経済的であるように思えるかもしれないけれど、その企業の収益性についての根底に根ざした信念というものが、株価に最も大きな影響を与えるものとなっているわけだ。配当が、投資家の思考に対しどのようにプラスの影響を与えるかを理解するには、まず株式市場の仕組みと、それから配当の仕組みの基本とについて理解することが、その一助となろう。

市場心理

株式市場は、何百万人もの投資家による意思決定の、集合的な結果である。株価は発行会社の価値に基づいているが、株式市場における価格変動は、主に人間の心理によって紡ぎ出される。もしある投資家が、とある企業の将来は明るいと考えた場合、その人は最大利益を得るために、できる限り早く投資したいと考えるものだ。十分な数の投資家が同じように感じた場合、投資の増加は株価を上昇させ、それによって投資家の予測を満たすことになる。逆に、ある株が沈む運命にあると考える株主は、損失を避けるために、速やかに売却することになる。

十分な数の株主が同時に売買した場合、他の投資家は、何か重要な情報を逃してしまったのではないかと考え始める。特に、個人投資家の持つ基本的な考え方というのは、一般的に、他の人は自分よりも多くのことを知っているに違いないというものであり、ゆえに、彼らをして横に倣えが義務だと思わしめるものとなる。こういったメンタリティーは、しばしば、それまで中立的であった投資家に突然、利益を逃したり損失を被ってはたまらないと緊迫状態へ飛びつかせることになり、結果、その影響をさらに悪化させるものとなるのである。

原則として、投資家の集合的意見がポジティブである時、株価は上昇する。コンセンサスが楽観的ではない場合、株価は下がる。市場には見かけ上複雑な性質があるが、ほとんどの投資活動は、まさに、投資家達が、周りが何を考えているのかを予測しようとする累積的な効果に帰着される。基本的に、投資とは、決してつまらないものなどではない財務的な結果を伴った、1つの大きな推測ゲームなのである。

配当の仕組み

投資家にとって、配当は、ポピュラーな収益源となる。発行会社にとって、配当とは、株主のサポートに感謝し、追加の投資を促すために、利益を再分配する方法である。配当金はまた、その企業の成功のアナウンスとしても役に立つ。配当は企業の内部留保から捻出されるため、実質的に利益を生んでいる企業のみが、一貫した整合性のある配当を出すことになる。収益性の錯覚を生み出すために配当を出す企業もあるが、これは普通の事ではなく、例外である。

配当はしばしば現金で支払われるが、追加株式の形で発行されることもあり得る。どちらの場合も、各投資家が受け取る取り分は、現在の株式所有状況に依存する。

ある企業が100万株の発行済株式を有し、50セントの配当を宣言した場合、100株を保有する投資家は50ドルを受け取り、この企業は合計50万ドルを支払う。もし10%の株式配当を発行したとすると、この投資家は10株の追加株式を受け取り、この企業は合計10万株の新規株式を分配することになる。

配当が支払われると、合計額は企業の内部留保から差し引かれる。「内部留保」とは、企業が、他の用途に使用されていない、時間とともにに蓄積した利益の総額を指す。基本的には、企業が配当や資金調達プロジェクトのために使うことができる、内金として有する金額である。

配当心理の効果

一貫性のある配当を支払う株は、投資家に人気がある。配当は、普通株式では保証されていないが、多くの企業は毎年一貫した ―時には増加する― 配当を、寛大に株主に支払っていることに誇りを持っている。こういった企業は財務的に安定していると認識されており、そしてそういう財務的に安定した企業というのは、良い投資 ―特に配当支払いから最も利益を受けがちなバイ・アンド・ホールド投資家にとって― に役立つものとなる。

企業が一貫した配当実績を示している場合、その企業は投資家にとってより魅力的となる。より多くの投資家がこの株式保有の恩恵を受けようと買い進めるにつれて、株価は当然上昇し、そのことによってその株は強いという信念が強まっていく。企業が通常より高い配当を発表すると、大衆の感情は、空高く舞い上がる傾向にある。

逆に、伝統的に配当を支払っている企業が通常よりも低い配当を支払った場合、あるいは配当が全く支払われなくなった場合は、その企業が困難な時期に直面している兆候だと解釈される可能性がある。実際は、利益が資金調達などの他の目的 ―事業拡大のような― に使用されている可能性があるが、市場の認識というのは、常に、真実よりも強力なのだ。多くの企業は、配当スキップを暗い前兆とみなすかもしれないような投資家が不安になることを避けるために、一貫して配当を支払うよう努力している。

配当宣言と分配の効果

配当金が分配される前に、その企業はまず、配当金額とそれが支払われる日を宣言しなければならない。また、配当を受け取るための株式を購入可能な最後の日、つまり配当権利落ち日も発表する。この日付は、通常、記録日の2営業日前であり、会社が株主名簿を参照する日である。

配当の宣言は当然、投資家に株式の購入を促す。投資家は、権利落ち日前に株を購入すれば配当を受け取れることを知っているので、プレミアムを支払うのもやぶさかではないわけだ。これにより、権利落ち日までの間、株価が上昇することになる。一般的に、増加額は配当金額にほぼ等しいが、実際の価格変動は市場活動に基づくものであり、運営主体によって決定されるものではない。

配当権利落ち日には、新規投資家が配当を受ける資格がなく、それゆえプレミアムを支払う意思がないという事実を考慮に入れて、取引所が、株価を、配当金の額だけ下げることになる。しかし、もし市場が権利落ち日の株価についてとりわけ楽観的であれば、その際の増加額は実際の配当金額よりも大きくなる可能性があり、その結果、この自動減額にもかかわらず純増となり得る。配当が小さい場合、通常の取引による株価の増減のために、株価の減額は気付かれないことさえある。

多くの人々は、配当金を回収する目的のみで、特定の時期に特定の株に投資する。投資家の中には、権利落ち日の直前に株を購入し、記録日の直後に再び売却する者もいる ―正しく行われれば、相当の利益が得られる戦略である。

株式配当に関する注記

株式配当は、発行時に投資家の資産価値が実際に上昇することはないが、現金配当と同様に、株価に影響を持つ。株式配当の宣言後、株価はしばしば上昇する。しかし、株式配当は、企業価値はそのまま安定している傍ら、発行済株式の数が増加するため、普通株式1株あたりの簿価が希薄化し、株価はそれに応じて減額される。

現金配当の場合と同様に、小規模な株式配当は容易に気付かれないまま終わることもある。200ドルで取引されている株に2%の株式配当が支払われる場合、その株価を196ドルに下げるだけであり、これは通常の取引の結果でもあり得る下落であろう。しかし、35%の株式配当はで、1株あたり140ドルに下落し、これはさすがに見落とすことはないであろう。

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割と基本的な話のみでしたが、割と本質を突いている所もあった気がする、結構いい記事でした。


結局、最後の段落にある通り、「配当額は小さすぎて、株価の自動下落に気付かないことが多い」っていうのが、(私の思う)問題の根源かなと思います。


通常、配当は四半期あたり大きくても1%かそこらなので、この程度の額だと小さすぎて下落したかどうかなんて気付かないため(1日で1%以上株価が動くなんてどう考えても普通にあり得る)、配当はラッキーボーナスみたいなもので、自分の資産が増えたと感じてしまいがちなのではないかと思います。


・・・ですが、前回から繰り返し述べているように、実際は配当を受け取った直後、株価は取引所によって下落させられている=自分の資産は、配当を受け取ったのと同額分が株価でマイナスされるので、総資産としては実は変わっていない、というのは重要なポイントかと思います。

(それを「タコ配当」というのは語弊があると思いますが、原則、配当を出したら同額株価が下がっているのですから、正直、自分の足を食べているのに近いように感じます)


ただもちろん、(前回も似たようなこと書きましたが)実際の株価の動きには心理的な影響もあるでしょうね。

株取引をやっているのはまだ大多数が人間ですから、やっぱり、心理的なアレで、高配当優良株の株価が下落していたら戻そうとする力が働くことが多く、結果、配当を出したことでの株価自動下落は、速やかに(またはその内)、まるでそんなのなかったぐらいにまで回復する、なんてこともあるかもしれません。


まぁでもそれも「そうなるかもしれない」程度の話で、少なくとも私自身はそれを根拠に高配当銘柄に配当金目当てで投資しようとは思えない感じです。



あと記事の他の部分について、「一般投資家は、基本的に、『他の人は自分より何か詳しい話を知っているに違いない』と思っており・・・」という所は、個人的には実にそうだと思えましたね。


特に初心者の人は、「私が知らないだけで、絶対に何か決定的な、素晴らしい投資法があるに違いない」と思って色々そういう『絶対的』情報を探してしまいがちだと思うのですが、断言しますが万人にとって完璧な、常に最高な聖杯投資法なんて存在しませんよ。


巷では高配当投資が絶対の経典・黄金律のように持て囃されている向きもありますが、初心者の方は鵜呑みにされないように、どうかご注意していただきたいと願ってやみません。


もちろんその投資法がこの先ベストにならないとは100%断言はできませんが、全く同じように、それがベストであるというのも、絶対に、間違いなく、100%断言できません


個人的には、高配当投資がベストになる確率は直感0.01%未満ぐらいな気がしますが、まぁそれは個人の意見です。



原則としては、「リスクを取ったら、それに応じてリターンが増えることもある(絶対に増えるわけではないのがミソ)というのが、絶対に未来永劫成り立つと断言して構わない、ギリギリのラインの投資絶対法則ではないでしょうか。

それ以上具体的な話、投資法・特定銘柄に関する話なんかは、株式市場というのはあまりにも多くの要因が絡む複雑系ですので、誰にも予測などできやしません。


以前も書いた気がしますが、来週、いや下手したら3日後の天気すら正確に予想できない人類が、なぜ株式市場のこの先を見通せるというのでしょうか?


経済アナリストにも、バフェットさんにも、トランプさんにも、神様にも絶対にできません。


どのぐらいのリターンが欲しいか、どの程度のリスクが許容できるか、それは個々人によって完全に違います。

それを考慮して、自分自身にとってどんな感じの取引法がベストなのか・・・それはもう、あなた自身が頭を使って考えないと見つからないことでしょう。


・・・えぇ分かります、「誰か強い人の意見を聞きたい」「正しい人に、正しい方向へ導いて欲しい」というのは、我々凡人なら誰もが持つ、共通の願いというか思いなんじゃないかと思います。


でも、残念ながら、投資においてはそれは通用しないんです。


なぜなら、その人の資産・性格・リスク許容度・希望スタイル・その時の相場状況・・・などによって最適な投資法は変わるわけで、強い人が「これ」と示せる、未来永劫成り立つ最高究極奥義などは存在しないからです。


あなたがバフェットさんと全く同一割合のポートフォリオを作成しても、彼の資産には決して届かないわけです(そもそも資産規模と運用規模が違いすぎて、ミニスケール版でも作成できないと思いますが)。


何が今の自分にとって最適なのか?


それを見つけられるのはあなただけ・・・



私は、それを探す上で、他人の意見というのはマイナスにしかならないと個人的には思っています。

(まぁマイナスは言いすぎですが、少なくともプラスにはならない)

だって、何度も言いますけど、その他人とあなたとは、資産も、性格も、年齢も、リスク許容度も、取引スタイルも、(直接アドバイスを受けているのでない限り)その意見が出された時の相場状況とも、何もかも全てが違うんですから!!


だから私は誰の意見も聞かず完全に我流で投資を進めており、この通り最近は撃沈していますが、それでも私にはこのスタイルが一番合っていると思っており、恐らく近い内に爆益を掴むことでしょう。

・・・というのは流石に分かりませんが、少なくとも誰かの考えた手法じゃない、自分で考えたことを実践するというのは、とても楽しいです。



何だか何を言いたいのか分からなくなってきましたが、絶対成功する投資なんて絶対に存在しないので、初心者の方におかれましては、どうかありもしない必勝法を外部に求めるようなことはせず、自分の内面に、「自分にはどんな取引が合ってるかな?」と問いかけ続けるようにしていただきたいと願ってやみません。


市場で戦うのは自分自身ですよ!


誰かの意見を鵜呑みにせず、自分を確立することこそが、投資で成功する第一歩になるはずです。


卑しくも投資をしようというチャレンジャースピリッツがあるのなら、誰かの意見をぶった斬ってやる!ぐらいの気概で攻め続けようではありませんか。


『化けの皮を剥がしにいこうぜおい  さあ勝ちにいこうぜ!』

2 件のコメント:

  1. 外野より質問恐れ入ります。
    大阪ソニックトレード団時代のKさんのことはよく知らないのですが、ウコンコウさん=ライス二郎氏という理解でよろしいのでしょうか?

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    1. 私もこれで結構なトラブルメーカーなもので、Kさんに迷惑がかかるかもしれないということで明言は避けているのですが、一応、私はライス二郎の姉という設定になっている感じです。

      他人のブログにしょうもない長文で迷惑をかけてお目汚しかもしれませんが、私に言えば伝わるので、苦情等ありましたらこちらへどうぞ、という感じですね。


      意味不明な設定で申し訳ないですが、まぁ、「誰が書いたか」より「何が書かれているか」の方が重要な気がしますし、名前はそれほど本質ではないようにも感じます。


      匿名さんも、Kさんのブログにコメントを寄せて、ソニック団を大いに盛り上げていきましょう!

      万人を受け入れるKさんですから、きっと喜んでくれるのではないかと思います。

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※特に意味もないかなと感じたので、コメント承認ステップはなしにしました。
投稿後、即座に反映されるのでご注意ください。