2018年4月19日木曜日

運命の日まであと2日…取引停止状態で満期を迎えた場合、オプションはどうなる?


とうとう残された時間はあと2日・・・。

先々週、出来心でエントリーしてしまった怪しさ満点の仮想通貨関連企業・Longfin (LFIN) は、本日も無慈悲に取引停止のまま!

https://www.google.com/search?q=NASDAQ:LFINより

私はLFINの4月20日満期・行使価格25ドルコールと行使価格12.5ドルプットを購入したので、コール&プットのロングポジションを保有しているわけですが、取引停止状態のまま満期を迎えた場合、一体どのような状況が待ち受けているのでしょうか・・・?


既に結論は以前の記事でも触れていましたが、この機会に、後学のためにまとめておこうと思います。

ただし、これも既に述べていた通り、最終的な絶対的結論は、「OCCからのアナウンスによって、各事例でどうなるかは変わる可能性がある」なので、万が一取引停止銘柄のオプションを抱えてしまったら、OCCからの情報を逐一チェックされることを強く推奨します。


まぁ、そもそも、普通にまともな取引をしていれば、取引停止銘柄を掴むことなんてないと思うんですけどね。

大多数の方には縁がない話でしょうし、こんなのには巻き込まれない方が絶対いいに決まってますから、この先も縁がないことをお祈り申し上げます。


さて、具体的な取引停止オプションの取扱いの話です。

当初「オプション買いポジションの権利は保証されているから、どうあろうと全く問題ない」と勘違いしていたのですが、証券会社とオプション公式清算機関・OCCに質問した結果、そうではないことが判明しました。


まずは何も分からなかったので、証券会社とOCCに、同じ内容の質問を送信しました。

質問:
もしオプション原資産の株が取引停止になり、かつその株のオプションが、取引再開を前に満期を迎えたらどうなる?


私自身の例だが、具体的な一例を:

LFINは現在取引停止状態で、直近・取引停止前最新の株価は28.19ドル、そして私の購入した行使価格25ドルコールの直近取引価格は8.20ドル、行使価格12.5ドルプットのそれは1.80ドルとなっている。


もしLFIN株の取引が満期まで始まらなかった場合、一体どうなるのか?


現在私の保有するプットもコールもアウトオブザマネー(もしLFINの株価が28.19ドルであるとするならば(※注))であるので、4月20日時点でも取引停止であったら、どちらのポジションもアウトオブザマネーということで無価値となってしまうのか・・・?

(追記注:取引停止前の株価が18.19ドルと勘違いしていたので、質問メールでもずっと18.19ドルと記述し、「コールもアウトオブザマネー」と書いちゃってましたが、実際は28.19ドルだったので、コールはインですね。今見直してて気付きました。まぁ、質問の本質には関係ないのでOKでしょう)

そうではないと思うのだが(なぜなら、もしそうなら、仮に行使価格10ドルコールを保有していた場合、そのポジションはインザマネーで利益を得られることになるが、それはあり得ないように思えるので)、しかし、私のポジションが実際どのように取り扱われるのかが全く分からない。


私自身のポジションについては、単に例として挙げたまでなので、それに関する具体的な説明は不要、そうではなく、一般的なルールについてお答えいただければ十分である。

よろしく。

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先に証券会社から回答が来ました。


証券会社からの回答:
現時点では、我々もLFINに関するさらなる情報を持ち合わせておりません。もし取引停止状態が続くようであれば、OCCは、満期を迎えるオプションがどのように取り扱われるかのメモを公示する必要性に迫られるでしょう。

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・・・あ、証券会社への質問では、「一般的なルールについて教えてくれ」という部分を書いていなかったので、LFINに関してのものしか回答をもらえませんでした。

そこで、「LFINはともかく、一般的なルールとしてどうなるのか教えてくれ」と再度送信、返事が来ました。


証券会社からの回答2:
ご質問に対する明確な回答は存在しないと思われます。オプションがどう扱われるか、OCCによって全てが決定されるとしても、それはケースバイケースとなります。

取引停止株や満期を迎えるオプションの取扱いについて、さらなる質問がある場合は、OCCにお問い合わせください。

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時を同じくして、OCCからも返事をもらえました。


OCCからの回答:
株が取引停止状態の間はオプション取引も停止されますが、現在LFINオプションの権利行使については制限がございません。オプションの買い手は、それがインザマネーであるかどうかに関わらず、権利行使を行う権利を保有します。ご自身のポジションについてどうするのがベストかについては、お使いの証券会社に相談されることを推奨します。

参考として、オプション公示ドキュメントの140ページ下部(から141ページにかけて)にある段落を参照していただければと思います。

(その段落のコピペ:オプション取引が停止されていても、原則権利行使は可能、という内容)

また、もし証券会社に権利行使の意図を伝えない場合でも、OCCは、メモ#30049に記載されている通り、株価終値を固定し、自動権利行使に踏み切るかもしれませんし、しないかもしれません、するかどうかは不明です。

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・・・なんだよぉ~、証券会社は「OCCに聞け」、OCCは「証券会社に聞け」って、たらい回しじゃんかよ~。

ちなみに、YahooのMessage Boardとかでも、似たような議論は活発に繰り返されており、「Charles Schwabに質問したがOCCに聞け、OCCに質問したが証券会社に聞けでたらい回しにされた」「同じくSchwabユーザーだが、同じことを言われた。どうやら証券会社の連中は、事態をまったく把握していないようだ」と、私と全く同じ状況になっていて笑えました。

私が使っているのはSchwabではありませんが、最大手の一角の証券会社でも何も把握していないようなので、証券会社はあまり役に立たないようですね。


ともかく、この時点では以下のように考えていたので、以下の質問を再度OCCに送信してみました。


質問2:
回答どうも、しかし、実はオプションの権利行使が可能なんてことは、とっくに知っていたんだ。私が知りたいのは、そうじゃなく、「権利を行使したらどうなるのか?」なのである。

私の例で言うと、LFINの直近株価は28.19ドル、この状況で、私の持つ行使価格12.5ドルプットの権利を行使し、そしてLFINの取引停止状態が続いたら、どうなるん?参照可能な最後の株価が28.19ドルだから、権利行使しても無意味に終わってしまうの?

前回述べた通り、それはおかしいと思うんだけど、しかし実際どのように取り扱われるかが全く分からない。

もしプットの権利を行使したら、Nasdaqが取引停止を解除して、LFIN株が取引再開されするまで待たなければいけない・・・それで合ってる?

もしLFIN株が数週間、数ヶ月、下手したら1年取引停止が続いたとしたら、その場合も私の行使したプットの権利は、有効であり続けるの?

その場合、私はLFINの空売りポジションを、LFINの取引が再開するまで保有せねばいけないということ?
もしそうなら、私は信用口座を持っていないんだけど、それは可能なの?

さらに、もし私が行使価格12.5ドルプットの権利を行使した後に、LFINが例えば株価30ドルで取引再開したら(あり得ないけど、例として)、市場での価値が30ドルになっているLFIN株を12.5ドルでプットの売り手に明け渡さなければいけなくなるの?
その場合、権利行使したけど、「その行使をキャンセルする」なんてことは可能なの?

大量の質問申し訳ない。証券会社に聞いても、OCCのメモを見よとしか言ってくれなかったので、ご助力いただければありがたい。

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回答が来ました。


OCCからの回答2:
以下、ベストを尽くし、赤字で回答をつけました。

ただしご注意いただきたい。我々は情報をシェア可能ですが、個別の事例についての質問に答えることはできません。OCCはオプション清算機関を相手にビジネスを行っており、個人の口座の取扱いまたは維持について、直接関与することはございません。

それでは。

OCCマネージャー・エド


回答どうも、しかし、実はオプションの権利行使が可能なんてことは、知っていたんだ。私が知りたいのは、そうじゃなく、「権利を行使したらどうなるか?」なんだ。
LFINオプションは、現在株の受け渡しを行っています。もしあなたがプットの権利を行使した場合、あなたは株をプットの売り手に明け渡す必要があります。最初の返信でコピーした段落の最後の文をご参照ください。このような状況では、お使いの証券会社に相談することが極めて重要なことになりましょう。

私の例で言うと、LFINの直近株価は28.19ドル、この状況で、私の持つ行使価格12.5ドルプットの権利を行使し、そしてLFINの取引停止状態が続いたら、どうなるん?参照可能な最後の株価が28.19ドルだから、権利行使しても無意味に終わってしまうの?
OCCの視点からは、プットの権利行使者は行使価格(12.50×100=1250ドル)を受け取り、LFIN株をプットの売り手に受け渡すことになります。

もしプットの権利を行使したら、Nasdaqが取引停止を解除して、LFIN株が取引再開されするまで待たなければいけない・・・それで合ってる?
いいえ。あなたは、取引停止状態か否かに関わらず、株を受け渡す必要があります。OCCは顧客のアカウントに直接は関与しませんので、もし株の受け渡しが不可能であるならば、ベストなアクションを取るにはどうすればいいか、証券会社に相談していただく必要があります。

もしLFIN株が数週間、数ヶ月、下手したら1年取引停止が続いたとしたら、その場合も私の行使したプットの権利は、有効であり続けるの?
現時点で、満期の延長はありません。すなわち、オプションの満期日に、あなたの権利は消失することになります。

その場合、私はLFINの空売りポジションを、LFINの取引が再開するまで保有せねばいけないということ?
もしあなたが現時点で保有していない株を受け渡すことになるならば、その場合はイエス、あなたは株を空売りすることになるでしょう。

もしそうなら、私は信用口座を持っていないんだけど、それは可能なの?
OCCは個人のアカウントを取り扱っていません。証券会社にお尋ねください。

さらに、もし私が行使価格12.5ドルプットの権利を行使した後に、LFINが例えば株価30ドルで取引再開したら(あり得ないけど、例として)、市場での価値が30ドルになっているLFIN株を12.5ドルでプットの売り手に明け渡さなければいけなくなるの?
その場合、権利行使したけど、「その行使をキャンセルする」なんてことは可能なの?
改めて、あなたのアカウントは証券会社が扱っているものです。が、私自身は、権利行使後、後から行使をキャンセル可能だということは、これまで一度も聞いたことがございません。

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・・・と、いうことで、「っざっけんなよ、OCCは個人用お助け質問コーナーじゃねえから」と煙たがられた感はありますが、親切に答えてもらえたおかげで、完璧に疑問が解決しました!


私は、権利を行使しても、株価が不定&株取引も行われていないので、ひょっとしたら取引が再開されて株価が決まるまで保留扱いになるのかな、と思っていたのですが、そうじゃないんですね。


実際は、株取引が停止されていても、そして保有するオプションがインザマネーだろうとアウトオブザマネーだろうと、いつでも権利行使は可能で、権利行使をした瞬間に、(プットの場合)権利を行使した人は約束の資金を受け取ることが可能だけど、当然、オプションというのは『対象の株を行使価格で売買する』という契約ですから、株が手に入らないとかいう言い訳は通用せず、その場で売り手に対して約束の数の株を明け渡さなければいけない、ということだったんですね。


なお、もらったメールに感謝の言葉とともに、「なるほど!つまり私は誤解していたようだ。取引停止状態の株のオプションは、同じようにあらゆる側面で取引が停止になると思っていたけれど、実際はそうではなく、オプションの権利を行使して、株の受け渡し取引に入ることは可能である・・・ってことなんだね?」と返信をしたら、


OCCからの最後のメール:
どういたしまして。

以下、ファイナルアンサーをお伝えしましょう:

「(上記私の文章)」
Yes

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・・・と、ご丁寧に最後の微妙な質問にまで答えてもらえました。


結局、OCCとしては、「プットの権利を行使して、行使価格で株を売却することに関しては、確実に保証します。ただ、相手にどうやってその株を渡すか、それは知らんよ、自己責任で頑張って、どうぞ」というスタンスだということですね。

まぁ実際、OCCには文句のつけようがありませんね。

OCCは株の取引を司る機関ではありませんし、あくまでオプション契約の部分は確実に遂行されるよう努力した、その先はOCCのビジネスじゃないから証券会社に聞いて、というので筋が通っています。


・・・というわけで、この先は証券会社に改めて聞いてみました。

質問3:
OCCに聞いて、(上で書いた話)ってことが分かった。

そこで質問、私は信用口座を持っていないんだが、プットの権利行使に伴う自動的な株の空売りは可能?もし不可能なら、私の行使するプットの権利はどうなる?

もし私の現物口座で、一時的な空売りが可能だとしたら、金利のコストはいかほど?そのコストは、LFIN株が取引再開されるまで払い続けなくてはいけないんだよね?

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もらった回答は、衝撃の内容でした・・・!
(言うほどでもないですが)


証券会社からの回答3:
プットの権利を行使し、空売りをするには、信用口座が必要です。必要な手続きの第一歩は、アカウントに信用枠を加えることになります。


利率について、貸株デスクに確認しました。現時点で、LFINはhard to borrow(借りるのが困難)であり、年利150%になっています。

例えば、あなたが行使価格12.50ドルのプット10枚分の権利行使をし、1000株分すなわち合計1万2500ドルの空売りを行った場合、年利150%は1万8750ドルに相当し、これは、空売りを買い戻すまで、1日あたり約52.00ドルの負担となります。

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・・・ざっけんな!!!

年利150%で、いつ再開して買い戻せするかも分からん状況で1日52ドルつまり6000円程度も払い続けなきゃいけないとか、通るかそんなもん!!!


元々信用口座を作る気もありませんし、仮に作ったとしてもさすがにそんな状況でのんきに権利行使をする勇気はありませんから(もし仮にLFIN株が1年間取引再開しなかったら、6250ドルの損失?!その後も永遠に、再開されるまで1日6000円の負担・・・無理に決まっている!!)、この時点で、取引が再開されない限り、私の保有するオプションの権利は消失し、全てが紙くず化・無に帰すことが、事実上確定しました。


まぁ一応、万が一、ひょっとするとOCCが満期を延長したりする可能性はありますが、よく見たらOCCからもらった回答で、「満期の延長はありません」と書かれていましたね。


一応メールを受け取った「先週の時点では」、でしょうが、恐らくそんな措置はないように思います。


残念無念・・・。


もちろんLFIN株をあらかじめ保有していれば、プットの権利行使後、自分の持つ株を売ればいいだけなので空売りにはなりませんから、LFIN株を持っていれば問題なかったんですが、当然・・!

・・もし株を買っていたら、取引再開後、その株が買値より大暴落することは必至なので、結論、プットで得る利益がそのままその分の損失に消えることになりますから、何の意味もないんですよね。


つまり、LFIN株価暴落からの利益を得るためには、現物など持たずにプット買いに走るしかなかった、しかしそのせいで取引停止状態の株を入手できず空売りせねばならない状況に陥り、権利が行使できなくなってしまった、ってことですね。


なお、証券会社から、「LFIN株を持たず、行使後カバーされていないショートポジションになるオプション保有者におかれましては、権利が行使されません」との連絡が本日来ていましたので、どうも信用口座があっても、(少なくとも私の使っている証券会社では)権利行使ができない状況になっているのかもしれませんね。

(文面的には、自動行使がされないだけなのか、権利行使自体が不可能なのかがハッキリしないのですが、まぁいずれにせよ私は権利行使などできないし、仮にできてもしませんので、どうでもいいでしょう)


長くなりましたが、改めて、結論まとめはこんな感じですね。

取引停止銘柄のオプションを持っている場合、その株の取引が再開されないと権利行使が不可能(仮に信用口座を持っていて制度上空売りができる立場でも、事実上不可能)、結果、全てを失うことになる


これに関して、調べていたら割と詳しく見てくれている記事が目についたので、面白そうな感じなのでまたそちらも見ておこうかと思います。


とにもかくにも、あと2日のみ!


正直、明日は再開する気がしない!!


でも、最終日は、さすがに大量の人から不平が届いているでしょうし、ひょっとしたら最後の最後、再開の目がごく僅かはあるんじゃないかという気もします!!(ただの希望)


祈りたい限りですね。



・・・既にあまりにも長くなってしまったので、他の保有銘柄と、あとせっかくなのでまたAMZNを、参考までに(値動きデータの記録として)オプション板だけ貼っておしまいとします。

引け時点のTZAオプション板

引け時点のMDXGオプション板

引け時点のPTIオプション板

引け時点のAMZNオプション板

結論としては、今日もまた満期直前オプション保有銘柄は、結局取引せずのズルズル引き延ばし、明日はどうあろうとも清算せねばいけません!

(少なくともまだまともな値段がついているMDXGは)


AMZNは、本日株価は大した上がりでもありません(+1.60%)が、それでもまたコールが軒並み+100%もの値動きをしていて本当にすごいね、っていうそれだけです。


いやぁ~、AMZNは好況ですが、私の状況はピンチ!

最後に逆転ホームラン、LFIN取引再開が来てくれると嬉しいんですけどねぇ~。

残り2日、祈ります!!

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