いや、システム的にそうなるのが当たり前といいますかその動きは必然なので、わざわざ「面白い」と取り上げるまでもない話かもしれないのですが、興味深い記録として、ブログ記事に残しておきましょう。
何のことかといいますと、先日から注目している、「内部調査の必要性から決算報告を延期する」という旨を発表して今週頭・連休明けに株価が-40%程度ダダ下がりしていたMDXG、このヤバ気な企業が、現地時間水曜日に、「23日金曜日午前10時30分より、経営業務に関するカンファレンスコール(電話会議)を行う予定」というプレスリリースを発表したことに端を発します。
参考:MiMedxは2018年2月23日午前10時30分(東部標準時)より、カンファレンスコールを執り行います(公式プレスリリース (PR Newswire)より)
これは決算報告ではなく、通常、決算報告の後に行われるカンファレンスコール(投資家への情報提供の機会均等のため、一般公開の電話会議が、SECにより義務付けられているようです。参考:カンファレンスコールって何?(FC2ブログ『某所』より))なので、決算が延期されたままなことに変わりはないのですが、少なくとも企業にとって重要な情報のアップデートがありますから、その後に株価の大きな変動があることが予想されるわけです。
というわけで、株価の変動そのものに値をつけて取引がされている、オプションの価格が、このニュースを受けて爆上げしていたのでした。
こちら現地時間木曜日午前10時少し過ぎのMDXGオプション板・・・
10:05時点のMDXGオプション板 |
株価自体は、この時点でちょうど前日終値同値です。
したがって、時間価値だけ無駄に削られたことになりますから、理論上、コールもプットも全てのオプションは、失われた時間価値だけ値段が低くなるわけですが、なんと、コールもプットも、どちらも大きく値上げ!
(まともな値のついていないディープアウトオブザマネーは無視。また、遠い満期のものは元々残った時間価値が大きいので、こちらもあまり影響のないのがチラホラありますが)
カンファレンスコールというイベントの発生により、IV(ボラ)が大きくなりましたから、全てのオプション価格のベースラインが突如引き上げられたというわけですね。
私の狙っていた、3月満期の行使価格7.5ドルプット、昨日0.45ドルとかでの購入をすんでのところで回避してしまったコイツが、あろうことか今や評価額0.725ドル、前日比+45%です!
くわぁーーっ!(裏声)
全く、購入回避した時に限ってこれですもんねぇ・・・!
しかしそれよりも、よく見たら、このニュースは水曜日の取引時間中、午後3時35分に配信されていたんですね。
そういえば昨日の引け間際、株価が上がったのにプットの値段も上がるという奇妙な状況になっていたのを昨日の記事でも書いていたのですが、これが原因だったんですね!
あの時の上がりはまだ緩やかだったので、私がもう少しアンテナを張って素早い動きができていれば、この「確定でコールもプットも大きく値上がり」の波に乗れていたのに、まさにホントのホンキで非常に残念でなりません。
・・っていうか、わざわざ株式市場の場中にそういうニュースを出すっていうそれ自体も、何ていうか常識のない会社だな、って気がしないわけでもないですが、・・・さらにもういっちょいえば、カンファレンスコールも、午前10時30分とかいう完全なる市場取引の最中に実施とか、マジでこいつらなめてんのか、としか思えないわけですが・・・。
やっぱこの会社、下がる気がしますねぇ。
しかし無情にも、プットの値段は無駄に上がってしまった・・・。
決算を終えるとオプション価格が全体的にガクッと下がるのと同様、この、多分しょうもない言い訳程度に終始するであろう電話会議というイベントの後にも、どのような内容であれ、間違いなくオプション価格全体のベースラインが下がるでしょうから(少なくとも、ちょうどこの日上がったぐらいは下がる感じでしょうか)、非常に手を出しづらい・・・!!
これは泣く泣く様子見する他ありませんね。
明日の電話会議後、また暴落するようだったら、今度はもう思い切って突撃しましょう。
まぁ、会議の内容次第かもしれませんけどね。
あり得ないとは思いますが、めちゃくちゃいい情報が発表されて、株価急騰という可能性もなくはないですしね(まぁ、それならちゃんとした形の決算報告でせぇよ、と思うので、やっぱりいいニュースはあり得ないと思いますが)。
ちなみにお昼になって、MDXG株価は若干下がっていますが、まぁそんなに劇的には変わっていないですね。
正午時点のMDXGオプション板 |
もうこれは、明日の会見待ちではないでしょうか。
そんなわけで他の注目株を探してみましょう。
まず目に付いたのはこちら、ソーシャルレンディング企業の雄・TREE (LendingTree) です。
こちらも既にお昼時点の様子ですが、結構下がってますね。
12:02時点のTREEオプション板 |
TREEも先月末から妙に冴えない動きが目立ちますし、下落フェーズ突入の予感がしますね。
これも要チェックかもしれません。
そしてもう1つ目に付いたのが、割とずっと「この企業はダメだと思う」と言い続けている、写真アプリ企業、スナチャのSNAPです。
12:05時点のSNAPオプション板 |
こちらもそれなりに下がってますね。
こないだ決算で爆上げしたばかりだったし、どうしたんだ?と思ったら、こんなニュースが目に付きました。
Kylie Jennerが、「もうスナップチャットアプリは使わない」とツイートしたことを受けて、SNAP株がずり落ち中(Markets Insiderより)
・・何ぃッ!Kylie Jennerが、もうスナチャを使わない宣言だとぉ!!
Kylieって誰だよ?!!
・・・としか思えなかったわけですが、調べたら、アメリカで有名なテレビパーソナリティー・モデル・女優・実業家だそうです。
そして記事の要約にもある通り、スナップチャットの最大のインフルエンサーなんだとか。
最大のインフルエンサーが「もう使いません」って言ったら、そりゃ大ダメージだろうけど、さすがに一人の意見がここまで株価に影響を与えるってのもどうなんだ?!・・・と思わないでもないですが、事実下がっているので、本当に影響力が強い人なのでしょう。
ともかくインフルさんの絶縁宣言は抜きにしても、個人的にスナップチャットなんかに未来はないように思えてならないので・・・と言っても、使ったことすらないので単なる印象に過ぎず、私はフェイスブックなんぞにも未来はないと思っていたクチなので、私の意見は全く当てにはならないかもしれません。
SNAPのさらなる下落も実に堅そうな気はしますが、まぁ今は様子見すべきかなぁ、ってところでしょうかね・・・。
そんなわけで、そういった下落銘柄を横目にしながら、そういえば明日満期のTEVAのプットを持っていたのを思い出したのでした。
TEVAは寄り付きからずっと前日比プラス圏を推移、アウトオブザマネーにあたる私のプットは、もはや紙くず化待ったなしであり、0.12ドルとかで取引されており(私の買値は0.26ドル)、昨日の時点から見ても評価額半額程度に、これはジ・エンドだな、お疲れっした~・・・とか思っていたんですが、正午ぴったりぐらいから、おもむろに株価が下がってきてくれているようです。
天のお助け値動きってやつですね。
午前中には0.12ドルとかで取引されていた私のプット(明日満期・行使価格20ドル)は、インザマネーに復帰したこともあり、午後1時を過ぎて時計の針が半分ぐらい回ろうかというところ、ついに評価額が買値である0.26ドルまで戻ってきています。
13:20時点のTEVAオプション板 |
何度も言っていますが、自分の買値を基準にこの先の取引の指針を決定するのは愚の骨頂です。
しかし、含み益うんぬんは関係なく、TEVAはまだ落ちそうな気配がプンプンしますので、今しばらく待ちましょう。
決して「利益で終えたい」などというヨコシマな考えがあってのことではないのです。
既に先ほどの画像の時点で株価はこの日の最安値、つまり、現在進行形で下落の真っ最中ですが、さらに下がるにはさらなるエネルギーも必要かと思われるところ・・・
底を付けちゃうかなぁ、と不安でしたが、順調に下がってくれています。
ついにBidが私の買値を超えたので、今売れば含み益で売れることが確定ですね(手数料考慮しても、利益が出るレベル)。
13:27時点のTEVAオプション板 |
まだTEVAは下がる!!
よって、粘る!!!
先週からずっと、口を酸っぱくするほどに「オプション買いポジションを閉じる時には、粘ってはいけない、絶対に引っ張ってはいけない」と言い続けて学んできたのは何だったんだー!!と思わずにはおれませんが、やっぱ無理ですね。
「ここでヤレヤレ売りをするようなダサい投資家には、なりたくないですよね^^」
と、魔物が語りかけてくるのです・・・。
私のポジションは、デルタ値から考えて、ここからTEVAの株価が大体0.02ドル下がるごとに、おおよそ30ドルずつぐらいリターンが増えていくことになるわけです。
そう考えると、こうして粘ってしまいたくなることをご理解・・・って、よく考えたら全く大したことないですね。
もう本当に粘るべき場面ではないので、せっかく神のお助けポイントで下がってくれたのだから、今すぐに利確しておくべき所かもしれません。
「粘ってはいけません・・・」と囁く天使と、「少し粘れば、100ドルぐらい楽にリターンが増えますよ^^」と嘯く魔物が、がっぷり四つで争っている・・・
勝ったのは当然・・・
マモノ!
粘ります!!
13:33時点のTEVAオプション板 |
・・・結果、TEVAは底を抜けて掘り下がり中!
Bidが0.30になりました!!
こうして、たまにはマモノもいい仕事しやがるもんですから、いつまで経っても人は成長できないのかもしれませんね。
今なら0.31ドルで売れるかなぁ、と考えていたら、数十秒後、下げ圧の強さを感じたのか、株価はほぼ動かないのに、Bid 0.31 Ask 0.33にまで上がってくれました。
40秒後のTEVAオプション板 |
先ほど「株価が0.02ドル下がれば・・・」と言いましたが、より分かりやすく言うと、私はこのプットを25枚=2500株分持っているので、プットの値段が0.01ドル上がるたびに、25ドル戻ってくる手取りが増えるわけです。
まぁやっぱり大したことないんですけど、わずか2段階、0.02ドル増えるだけで50ドルアップですからね、もうちょい粘りたくもなっちゃいますよね。
さらに1-2分後、TEVA株価は地面を掘り続けています。
株価はエマージェンシーコールの鳴り響く超危険水域、19.79ドルにまで突入です。
13:35時点のTEVAオプション板 |
保有プットは、Bid 0.32 Ask 0.34、多分0.33ドルでなら約定間違いなしの今、うーーん、行くべきか!
さすがにもう反発しちゃう可能性が高須クリニック!
・・・とか悩んでいたら、案の定株価は19.80ドル復帰し、さらに上がっていく気配・・・
そうか、あかんか、でも逝く時は一緒やで・・・と思ったその刹那!!
13:42時点のTEVAオプション板 |
おほおぉぉ~、また下がったあぁーー!
Bid 0.33のAsk 0.35、さすがに行くべし!
しかし下げ圧もなんか強そうだから、株価は今一歩下がるに違いない!!
よって、今のAskと同値の注文で、突撃じゃーい!!
注文チケット |
実は0.34で堅く約定させておこうと思ったのですが、注文チケットを開いている最中も株価が下がりそうな気配(株価の方のBid・Ask的に)を感じたため、0.35ドルでの売り注文を出しました。
13:43時点のTEVAオプション板 |
株価はさらに下がり、約定待ったなし!
Askは最早私の注文の25枚のみとなっています、来い!
・・約1分後、また株価が一歩どころかガクンと下がって、約定来たー!!
13:44時点のTEVAオプション板 |
右下に、約定のアラートポップアップが出て、買いポジションの緑色・注文中の黄色三角形のどちらも消滅しました。
なお、BidとAskに目を向けてみると・・・・Bid 0.35のAsk 0.38、早くも絶対確定で私の売値より高く売れる状況!!
例によって「知ってた」という状況になりましたが(実際この後0.37ドルとかそれ以上で誰かが取引成立させていました)、まぁいいでしょう。
ここまで来たらもう粘っちゃいけないんです。
散々粘った人の言う台詞じゃありませんが。
ともかく、先週0.26ドルで購入したTEVAプット、やはりバークシャー買い付けニュースなどでは伸び続けることはなく、無事株価が沈んでくれて(結局ホンの少し、正直、通常営業での値下がり程度でしたが)、私は0.35ドルでの売却、手数料差し引き+31%という、上昇率でいえばそれなりの成績を出すことができました(小額での話題づくり取引だったので、額としては+204ドルというしょっぱい感じですが)。
(さらにいえば、このプットはこの日の日中、0.12ドルから0.38ドルとかそれ以上になったわけですから、1日で3倍以上のヤバすぎる値上がりを見せたってことですね。
まぁ、満期間近のアットザマネー付近のオプションの威力はかくも凄まじいものだ、という実例でしょう)
TEVA全体での損益は、考えるのをやめましょう。
計算が面倒くさいですからね、仕方ないですね。
そんな感じで、相変わらず「楽しそうにやっとるわい」と外から見たら呆れるような感じの話だったかもしれませんが、まぁ一応、株価の動きに伴いオプションの価格がどう動くかの記録を兼ねて・・のつもりの記事って形ですね。
いつかオプション取引に本格参入する方の参考になれば幸いに思っています。
そんなこんなで、この日はもう明日のMDXGのカンファレンスコール明けの動きに備えて待機でいいかな、という気がしてきました。
・・ということで、そのまま何もせず、あっさり引けを迎えました。
各注目銘柄のオプション板を、一部チャートも交えて振り返っておきましょう。
引け時点のWMTオプション板 |
引け時点のMDXGオプション板 |
引け時点のUBNTオプション板 |
注目3社、WMTは上がりましたね!
増配ニュースなんかもあったみたいですが、まぁあまり関係なく、単に反発が来たのではないかな、という気がします。
UBNTはなぜか全く下がらず上がり続けていますが・・・という文を用意しておいたら、日中は上がっていたのに最後一応マイ転してはいたようですが、ともかくまだ全然大きく下がってはいないものの、私はこの企業も必ず近い内にまたドカンと下がると思っています。
そしてMDXG、これはもう明日どうなるか、ですね。
他の本日注目した銘柄は以下の通りです。
Nasdaqのチャートより |
引け時点のTREEオプション板 |
Nasdaqのチャートより |
引け時点のSNAPオプション板 |
Nasdaqのチャートより |
引け時点のTEVAオプション板 |
本日急落のTREEとSNAPは、まぁお昼からはそんなに動かずですかね。
TEVAは、途中私の売却時より株価は下がりましたが、最終的にはいつの間にかプット価格はかなり萎びており、あの時売っておいて良かったな、って感じになっていました。
まぁそんなもんでしょうね。
インザマネーなので、明日のさらなる下がりに賭けて、明日まで粘ることも可能といえば可能なのですが、そういうのはやってはいけないと学んだばかりというか、実際期待値的にも、本日まだかろうじて残っていた時間価値を考慮したら、粘るのは得策ではないとしか思えないので、粘らない方が良いでしょう。
まぁ、そういう時に限って、明日もTEVA株価は続落かつ急落しそうな気がしますが、それは本当に結果論で、そうなっても「そんなもんでしょう」と考えることが大切でしょうね。
とにもかくにも明日のMDXG電話会見が注目です。
下がるのかなぁ~。
オプションの値動きをしっかりチェックしていきたいですね。
コメントを投稿
※特に意味もないかなと感じたので、コメント承認ステップはなしにしました。
投稿後、即座に反映されるのでご注意ください。