タイトルの通りなんですけど、これは面白いですね!
ついに時代は4倍ETF、まぁ実際は4倍ETNなんですけど、以前FNGU/FNGDの記事でも書いた通り、末端投資家にとって両者に事実上違いはなく、ETFの方が分かりやすいので、ETFと書いて問題ないでしょう。
ご託はともかく、早速実際の商品はどんなものなのか見てみましょうか。
最もよくまとめられていると感じた、昨年2017年12月12日に配信されていた、こちらの記事を参考にさせていただきました。
米国市場で初の4倍商品がデビュー(ETF.comより)
既に3ヶ月以上経過しているので、まぁ今さらかもしれないんですけどね。
こちらの記事にあるように、一気に10種類もの4倍ETNが登場したわけですが、実際は真逆の動きをする2つずつ5種類であり、このETNの対象となる商品は、なんと、正直あまり嬉しくない、「ドルに対する5つの為替相場の動き」でした。
為替かよ~、為替なんて一方が永続的に成長するものでもないし、多少の変動はあれど個別株のように1日10%20%の動きなんてあるものじゃないしなぁ~、って感じですが、まぁだからこそ4倍ETFなどという凄まじいレバレッジ倍率が認められたのかもしれませんね。
一応具体的に各商品を見ておきましょう。
4倍ETF (Velocity Shares Daily 4X) が対象としている通貨(対ドル為替)
1. 日本円(ドル対円のDJPYと、円対ドルのUJPY)
当然、世界を代表する我らが日本円は、4倍ETN商品の対象通貨として扱われています。※正直為替表記って分かりにくいんですが、「ドル対円」という形でも「USD/JPY」という形でも、常に先にあるものが基準、つまり「1ドル何円か」ということを表す指標と覚えれば分かりやすいような気がします(「円対ドル」なら「1円何ドルか」)。
よって、円高になるほど「ドル対円」のDJPYは下がり、「円対ドル」のUJPYは上がるということですね。
円高すなわち円の価値が上がると下がる商品なので、JPYにDownのDで「DJPY」、逆に円の価値が上がるとETNの価格自体が上がる方はUpのUでUJPYと、商品名としては分かりやすいですね。
「ドル対xx」と「xx対ドル」の両者は基本真逆の動きをするだけなので、以下チャートは「ドル対xx」の、「Dxxx」シリーズのチャートを載せておきます。
![]() |
https://www.google.com/search?q=NYSEARCA:DJPYより |
年末以降、割と円高が進行しており、DJPYは下がっていますね。
4倍ETFの減衰効果なんてとんでもないものがあると思いますし、正直、今後も円高が続くようであれば、この商品をショートしたくなってしまいますね。
2. ユーロ(ドル対ユーロのDEURと、ユーロ対ドルのUEUR)
第2基軸通貨ともいえるユーロの4倍ETNも、当然ラインナップです。![]() |
https://www.google.com/search?q=NYSEARCA:DEURより |
こちらはDJPYと比べると、下落はやや緩やかに感じますね。
円強し!
3. 英ポンド(ドル対ポンドのDGBPと、ポンド対ドルのUGBP)
EUから脱却した英国ポンド(GBPは「グレート・ブリテン・ポンド」の略称でしょうか)も対象です。![]() |
https://www.google.com/search?q=NYSEARCA:DGBPより |
ほとんどユーロと似たような感じですね。
こんなの存在する意味あるのか・・・?!
4. スイスフラン(ドル対フランのDCHFと、フラン対ドルのUCHF)
続いてはスイスフランです。
CHFで何でフランなんだよ!と思ったら、スイスの正式国名、ラテン語のConfederatio Helveticaの頭文字を取っているものだそうで、そう言われれば納得ですね。
![]() |
https://www.google.com/search?q=NYSEARCA:DCHFより |
こちらは上記3通貨の4倍ETFと比べ、若干上がってきている感じがしますね。
すなわち、フランが弱ってきている感じでしょうか。
GBP「CHFがやられたようだな…」
EUR「フフフ…奴は四天王の中でも最弱…」
JPY「USD如きにやられるとは通貨界のツラ汚しよ…」
5. オーストラリアドル(ドル対豪ドルのDAUDと、豪ドル対ドルのUAUD)
最後はオーストラリアドルです。
これはAustralian DollarのAUDで、通貨略号に詳しくない人でもすぐ分かるように思います。
![]() |
https://www.google.com/search?q=NYSEARCA:DAUDより |
もっと弱いヤツがいた!
CHF「フフフ…AUDは五虎星の中でも最弱…CHF如きに敗れるとは通貨界のツラ汚しよ…」
あ、ちなみに、全ての商品は12月15日に、25ドルで取引スタートしているので、今のETN価格は完全に上場来の通貨の強さ(Dシリーズなら、弱さ)を示していることになります。
まぁ別に、円高だからって円が強い=日本経済が強いとは必ずしもならない(というか、全くならない)と思いますけどね。
以上5種類10タイプの4倍通貨ETFでした。
一応、4倍ETFだけあって動きは激しいですが、FNGU/FNGDの時も似たようなことを書いた通り、正直ぶっちゃけ、3倍だろうと4倍だろうとこの程度の動きですとオプション取引に比べて月とすっぽん、木星とミジンコですから、個人的には残念ながら全く食指が動かされる商品ではないですねぇ。
当然のごとくまだどの商品もオプションは取り扱われていませんが、仮にオプションが出ても、他の3倍ETFオプションの方が圧倒的にいいかな、って気がしちゃいます。
株の特定セクターの方が、通貨よりも、3倍と4倍の差はあっても変化が大きいでしょうし、それよりもまず通貨の動きなんて読めませんしね。
(まぁ、株の動きも読めるわけないので、どんなに自信があっても読めた気になってるだけかもしれませんが)
しかし、日本人として、「確実に円高になる」と予想できる場面はひょっとするとあるかもしれないので(結果の見えている選挙とか)、そういう時に輝く商品にはなるかもやしれませんね。
中途半端なところですが、微妙に長くなったので、4倍ETFについてもうちょい詳しく、もう1回次の記事でも見てみようかなと思っています。
無意味に続く・・・
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