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株取引のみであれば大して食指も動かされませんでしたが、まさかのオプション取引まで手数料無料とは!
私自身、普段それなりの回数行っているオプション取引では、手数料も結構バカになりませんから、これは非常に興味がそそられます。
これは、口座を開設して使ってみるしかないでしょう。
もしFirstradeの取引ツールに不便さを感じなかったら、メイン口座を移動しようかなとさえ思っています。
しかし、口座開設の前に、あまりに魅力的な手数料ゼロサービス、一体なぜそんなことが可能なのか、正直非常に気になります。
タダより高いものはないとも言いますしね。
ここはひとまず、Firstradeにメールで「なぜ無料なのか、可能なら仕組みを教えてちょんまげ」と質問してみることにしました。
以下大体の質問内容です。
ウ:恐らく何度も何度も尋ねられてるFAQかと思うけど、手数料0ドルは一体どういう仕組みで可能なの?
単に好奇心からの質問なんだけど、その辺が不明だと何だか不安で口座開設する勇気が出ないから、そのメカニズム、つまりどうやってこの顧客にとって素晴らしいサービスから利益を得て、ビジネスを維持していけるのか、ご教示いただけたらこれ幸いですよ。
実際口座開設しようと考えているからね、お宅のグレートなサービスを使わせてもらえること、楽しみにしているよ!
翌日返信が届きました。以下その全容です。
F:ご検討ありがとうございます。自動化プロセス・技術統合の進歩に伴い、当社は現在、運営コストの削減に成功し、また同時に大幅な成長を伴ったビジネスを維持することが可能となりました。私どもは、この結果を全てのお客様にお届けしたく思っております。このプロジェクトは、2017年に初めて手数料を引き下げて以来、着実に進み続けてまいりました。私どもは、我々自身のビジネスゴールを達成すると同時に、お客様の手数料を削減できるよう支援させていただいております。
現時点で想像するのは難しいかもしれませんが、手数料を削減、最終的には手数料なしにするというのが、この業界の究極の道筋に他なりません。 Firstradeはこの道のパイオニアでございます。私どもは、お客様ご自身とその他のお客様全員に最善を尽くしてサービスを提供し続ける所存でございます。
追加のご質問、ご懸念、ご提案がございましたら、お気軽にお問い合わせください。
Firstradeをお客様のオンライン証券会社に選んでいただきありがとうございます。
それでは。
・・・ひえぇぇ~っ、ザ・定型文!!
こんな中身のない回答でお客様に満足いただけるとでも思っているのでしょうか・・・?
これはガッカリです。
しかし同時に、はっは~ん、よく考えたら、これは企業秘密なんとちゃいます?・・冷静に考えると、ビジネスの仕組みをどこの馬の骨とも分からん輩に開示しなきゃいけない義理なんてないよな・・・と気付いたのですが、ダメ元で、ビジネスが不透明だとお金を預けるのが不安である、本当に無料が続くかどうか心配だ、先のことがよく分からないままでは口座を開設する気になれない・・的な感じを前面に出しながら、改めてねちっこく攻めてみることにしました。
大体今述べたような内容をごく丁寧にまとめて送った再質問の回答が、以下の通りです。
F:証券会社は、手数料、オーダー・ルーティングのリベート、信用金利等で利益を上げています。Firstradeはプライベート(非公開型)企業ですので、収益源について、これ以上詳細についてはシェアいたしかねます。
追加のご質問、ご懸念、ご提案がございましたら・・・と以下前回の最終段落と全く同一の文のコピペ。
・・・という感じで、ブチ切れられて終わりました。
まま、よく考えたら当たり前でしたね。こればっかりは彼らに分があります。文句を言うのもお門違いでしょう。
でも、やっぱりどうやってビジネスを維持しているのか気になります。
そこで、ちょっと調べてみました。
検索してみたのは、Firstradeより一足先に手数料完全無料サービスを世に出した、株取引アプリRobinhoodです。
こちらは証券会社というよりむしろ取引アプリということで、もちろんアプリで問題なくトレードはできるんですけど、基本スマホネイティブなプラットフォームということもありイマイチ不便そうで手を出すことはなかったのですが、まぁ無料取引同士大体似たようなものなので、コイツの仕組みを見てみればヒントになることでしょう。
検索してヒットした、The Motley Foolの記事が、非常に上手にまとまっていたので今回こちらの記事を一部抜粋要約させてもらおうかと思います。
Robinhoodはどうやってお金を稼いでるの?(The Motley Foolより)
記事によると、以下の3つが主要な収益源とのことですね。なるほど!
1. Robinhoodはあなたのお金を貸している
今日の格安証券会社は、株取引仲介者であると同時に、金貸しである。Robinhoodの顧客が口座に保管している内、投資されていない部分の現金は、証拠金取引、超安全な債券への投資、または銀行への入金に回すことで、全てのお金がRobinhoodに小額の収益をもたらしてくれる。現金残高が1000ドルの口座では、金利は年間20ドルほどもないかもしれないが、そのような口座が何百万もある場合、現金残高で得られる金利はリアルな収益の原動力となる。Robinhoodは顧客にこの金利を渡すことはないので、この金利収入は全て売上高に直結するのだ。
金利が上昇するにつれて、顧客の現金を投資し融資することは、証券取引業界の収益と利益の、より大きな推進剤となろう。そんなわけで、証券業界は最近数ヶ月間、市場が、さらなる利上げ(業界各社の純利を押し上げることに繋がる)を予想していたことで、大変強い株式市場のパフォーマーであったのである。
2. 取引のために手数料を支払う必要はないが、他の特典のためにお金を払う可能性がある
Robinhoodは、基本機能を無料で提供し、追加機能に課金オプションがある『フリーミアム』アプリと言い表すのが一番合っている。Robinhoodは、Robinhood Goldと呼ばれるパッケージからお金を稼ぎ、これはユーザーに次のような追加機能を提供している:1. 信用株買い
2. 営業時間外取引へのアクセス
3. 入金後の即時取引(無料会員は、1000ドル以上の入金が利用可能になるまで、2日間待つ必要がある)
Robinhood Goldは、顧客が望む信用枠によって価格が異なるため、基本的に信用取引のためのサービスである。最安は月額6ドルで、このコースでは1000ドルまでの信用枠を使用することができる。ちなみに、ほとんどの証券会社は使用した分の信用枠に金利手数料を請求するが、Robinhoodでは、信用取引へのアクセスに対して支払いを請求する。
Robinhoodから1000ドルの信用枠を請求した場合、株の購入に1000ドルを借りたか、それとも100ドルしか借りなかったかに関わらず、月額6ドルを支払うことになる。これは、他の証券会社の仕組みとは大きく異なっている。
3. Robinhoodは、値付け業者(マーケットメーカー)に、あなたの注文を売っている
オンライン格安証券会社を通して株を購入する取引を行う時、注文はしばしば、取引処理に対し小額の費用を証券会社に支払う、マーケットメーカーに送られる。これらの支払いは素早く増加する。直近の年次報告書の開示によると、TD AmeritradeとE*Tradeは、それぞれ1取引あたり2.51ドルと2.52ドルの収益を上げたと推定される。故に、たとえRobinhoodが各取引で手数料を徴収しなくても、彼らは顧客に頻繁に取引してほしいと望んでいるのである。オーダー・フロー収益は、通常、取引される株式またはオプション契約の数に基づいて変動する。
証券会社は、『内部化』と呼ばれるプロセスで、自らの手で買い手と売り手をマッチングさせることもある。ある客がAMD 100株の購入を希望し、別の客が100株を売りたい場合、2つの注文は内部的にマッチアップでき、Robinhoodは購入者が支払った額と売り手が受け取る額との間のわずかな差額を回収することが可能となる。AMDのような非常に流動性のある株式については、Bid(買い気配)とAsk(売り気配)の差は通常薄い―1株あたり約0.01ドル―が、何万何億もの株が取引されると、これらの小銭は積み上がるのである。
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・・・まぁ、実はそのぐらいの話は大体知ってたんですけどね。上手くまとまっていたので取り上げさせていただきました。
Firstradeから何か知らない裏話が聞ければと思い質問しましたが、無駄足だったという形です。
ともかく、プールしている顧客の現金を運用する、っていうのが恐らくメイン収益ということで、大抵の人が常に余力全力で投資なんてこともないでしょうから、無料取引につられてたかってきた乞食どもの資金を活用する、これは確かに賢いやり方ですね。
恐らくFirstradeも同じでしょう。
そういう、闇の勢力に手を出しているとかじゃなく、少なくとも割と納得できる話が存在するのであれば、特に口座を開設する上で心配する必要もなさそうです。
ただし、3番目の注文フローを売却という話にやや関連して、何やら面白そうな話が目に付きました。
Seeking Alphaのこちらの記事です。
Robinhoodは何百万人ものミレニアル世代の顧客をアルゴリズム投資家に売却している。(Seeking Alphaより)
こちらは要約だけ抜粋させていただきましょう。
- Robinhoodは、手数料無料の株式取引アプリとして市場に出回っているが、その収益の内、驚くべき割合をアルゴ投資企業から直接得ている。
- 最近のSECへの提出書類によると、アルゴ投資企業は、同じ量に対し、他の格安証券会社に支払っている額の10倍以上をRobinhoodに支払っているようである。
- Robinhoodは、そのビジネスモデルについて、より透明性が必要である。
なんと、Robinhoodでは、若者たちの取引売買情報が、相場の10倍もの価格で売られている?!
しかも記事を読むと、情報を不当に高値で売りさばいているばかりか、その売りつけている対象が、どうもSECに罰金を科せられたりしている怪しい企業ばかりであるとのこと・・・。
むむむ、これはけしからーん!!
・・・と思ったんですけど、よく考えたら、私のようなクソザコナメクジの取引情報など、別にどこに流されてようとどうでもええわい、と気付いてしまいました。
むしろ売っていただいて結構、逆にめちゃくちゃなトレードで市場を混乱させてやるわい、ガハハ、とか笑っときゃいいでしょう。
別に毎秒チャートを凝視して、1セントの違いを抜くだとかいうギリギリの戦いをしてるわけでもありませんし、仮に売られた情報が悪用されていたとして、別に何てこともありませんしね。
クッソしょうもない私の注文情報程度で手数料が0になるならもう大歓迎、無問題です。
ということで、Firstradeに口座を開設してみようかなと思っています。
・・・が、「思っている」だけで、まだ何も行動に移しておりません。
まぁ別に焦ることもないでしょう。最近は言う程取引もしてませんしね。
でもせっかくなので、口座を開設し、しばらく利用してみることで、Firstrade取引ツールの使用感なんかを、またいつか記事としてまとめてみようと思っています。
多分大した話にもなりませんけどね。
しかしやっぱり手数料0はすごいなぁ~。
これで、「少なくとも今一旦売るべきだけど、手数料を考えるとやっぱもうちょい様子見かなぁ~」とかいう無駄な粘りがなくなってくれることを願いたい限りですね。
取引の方は、報告するまでもないショボさです。
イマイチAMZNが思ったように伸びてくれなかったので微妙な状況が続いてたんですが、最近の反発で、ここ最近の損失ぐらいは取り戻せたかな、という感じになっています。
また面白い取引対象があれば、具体的な話を出してまとめてみたいと思っていますが、現状特にないですね。
頭空っぽにして、AMZNコールで遊ぶ、って感じが結局一番良さそうです。
それでは次回予告、『Firstrade、この素晴らしき証券会社』『Firstrade、タダより高いものはなかった!クソオブクソ証券会社でした・・・』のいずれかをお送りしたいと思います、お楽しみに~。
久々の更新乙です。
返信削除firstradeの手数料無料は気になっていたので勉強になりました。
収入の柱を失って突然口座が凍結されたりしないか不安になっていました笑。
米株では大麻関連銘柄がヒートアップしているようなので取り上げてもらえたら嬉しいです。
コメントありがとうございます。
削除収益源が確保されているとはいえ、やっぱり手数料なしというのはビジネス基盤として結構もろくなってしまうものでしょうし、最大手よりは安心感の上で劣ってしまうかもしれませんね。
でもまぁ、突然の凍結とかはまずないと思うので(突然の手数料無料撤廃はあるかもしれませんが)、そこまでの心配は不要なのでは、という気がします。
大麻関連銘柄は、もの凄い盛り上がりでしたねぇ。既にひと山越えた感はあるものの、正直この先も気になりますが、特に業界に詳しいわけでもないので、あまりまとめて紹介するほどの情報もないかな、という感じです。
もし自分でも大きくエントリーするなら色々調べようかなと思いますが、今の所しばらくは様子見かな、という感じかもしれません(あまりにもボラが大きすぎてベース価格が異様に高く、オプション取引でも大きな変化率が出しにくい、というのも理由です)。